不良品対策・図面製作代行

不良品対策・図面製作代行

年間150件あまりの中国ビジネスに関する相談を受けていますが、その中で中国から商材を輸入している企業の相談を受けることもあります。相談の多くは、品質に関するもので、「委託工場の品質が良くならない」とか「大量の不良が発生したが、製造元が不良を認めない」といった内容が大半を占めます。状況を詳しく伺うと、共通する3つの傾向があります。

1.契約書・仕様書を取り交わしていない

契約書を交わしていない企業が意外と多いことに驚きます。契約の履行に問題があった時にまずお互いの主張の根拠となるのは契約書です。契約書がなければ、スペック・数量・受渡条件など基本条件すら確認することが困難になります。同様に仕様書を交わしていないことも、不良の発生原因となります。いくら商品の不良を訴えても「規格通りの商品を提供した」と認めないリスクを伴います。サンプルでいくら品質の良いものを受け取っても、量産品で同じものが納入されるとは限りません。契約条件や仕様に関する合意内容を必ず書面で取交す必要があります。

2.製造工場を訪問していない

中国のトレーダー経由商品を購入するケースでは、工場を訪問せずに発注を決定する企業もありますが、問題が発生する確率は極めて高いです。トレーダーが製造工場を開示したがらないことはよくあります。この場合、問題が発覚しても売り手に恒久対策を求めることは難しくなります。

3.商品代金を前金で全額支払っている

決済条件は輸入取引において重要です。できるだけ後払いにしたいですが、売り手も貸倒のリスクは回避したいので、簡単に全額後払いは受けてもらえません。一部前金を支払うことやLCを使うことで売り手との折合いをつける必要があります。少なくとも全額前金のような条件は安易に受けてはいけません。

実際に問題が起こった後に打てる対策は少ないのが実態です。

輸入取引では、信頼できる相手と取引をすることが最も大事ですが、信頼できる相手かどうかの見極めがなかなかできないという方も少なくないのではないでしょうか?一つだけ高い確率で相手を見極められる方法があります。それは、上記3つの内容を、取引前に相手にしっかり要求することです。もし相手がしっかりしていたら、それなりの返事が来ます。条件を受けられなくとも、譲歩できる内容の提示があります。もし相手が最初から騙すことを想定していたら、様々な理由をつけて一切対応を拒否するでしょう。多くの不良問題は、取引前にしっかり交渉をしていないことが原因になっていると考えます。

シンシアインターナショナルでは、これまでの様々なコンサルティングの現場から蓄積したノウハウを活かし、不良品発生に困っている企業へのサポートメニューを準備しています。

<不良発生防止サポート>

・契約書作成業務 → 詳細はこちら

・図面作成代行業務

「仕様書」や「図面」を作成したことのない企業にとっては、作成の仕方自体がわからないというケースもあります。当社では、品質管理の最も厳しいとされる大手自動車メーカー向けに長年部品を納入している自動車部品メーカーとアライアンスを組み、図面や仕様書の作成業務も請け負っています。OEM委託生産契約書・仕様書及び図面をセットで作成することも可能です。ご興味のある企業の方は、一度ご相談ください。

<不良発生後の対応>

・中国企業との交渉代行
・中国人弁護士による対応 等

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