中国販路開拓

中国販路開拓

ここでは電子部品メーカーが新たに中国進出を検討することを想定して、その手順を挙げています。
諸事情や企業の対中ビジネス習熟度によりステップは異なりますが、大まかな流れとしてご確認ください。

中国進出の過程においては様々な経営判断を迫られます。中国ビジネスの水先案内人として当社をご活用ください。

(対象)工業製品全般
(目的)中国への販路を開拓したい、進出を検討したい。

①市場調査

・該当製品の中国市場での生産・流通状況、価格調査。
・同業他社の中国進出状況を調査・ヒアリング。
・当該製品に関連する地域の特色を把握。
(例)外資系自動車メーカーは、トヨタ(華北)、VW・GM・フォードマツダ(華東)、ホンダ・
日産(華東)など。部品メーカーは従来、華南が加工貿易の拠点として集中していたが、
近年、上海を中心とした長江デルタが物流の面からも有利とされている。など・・・

・輸出する場合の中国側輸入通関。制限の有無、関税率他。
・輸出に必要な日本側手配書類の確認。
・輸出した場合の大まかなコストの算出。(原価、通関、海上輸送費、関税、増値税、コミッション
内陸輸送費、在庫費など)
・日系企業の進出動向。(顧客・同業他社)
・顧客へのヒアリングによる情報収集、WEBからの情報収集。

②分析

・SWOT分析 (何を強みとして中国市場で売れるか)
→中国市場に限らず、現在の取引状況を大きく捉えて分析することが大事。
・ポジショニングマップ作成 (業界での位置づけ)
・ターゲット顧客想定(日系か、地場系か、その両方か?)
・商流分析
※分析手法は数多くありますが、手法が大事なのではありません。多面的な角度から情報を分析して、チャンスとリスクをいかに本質的に捉えるかが重要です。

③戦略策定

・短期戦略と中長期戦略
・誰に 何を どのように いくらぐらいで
・自社商品のブランディング
・自社組織体制は?新たに人材を採用するのか?
・代理店を活用するか
・自社で販売会社を作るか
・将来的には工場を立てるか
・日本への逆輸入もあるのか?
(※保税転廠手続をする場合には、中国製造会社との直接輸出入契約を結ぶことが基本)
・中国以外の地域にも売るのか?
・予算は?
・商社を起用するのか、自社で輸出するのか?
・WEBは活用できるか?
・アクションプランの作成とスケジューリング(ガントチャートの作成)

④具体的アクションの例

代理店の選定
<ポイント>
・社長の人柄
・輸出入実績(通関業務への理解)
・登記簿、許可証などの確認
・現行取扱商品との関連性、相乗効果
・日系企業との取引状況
・戦略的パートナーとして取り組むことができるか?

<方法>
・人づての紹介
・展示会参加などによる先方からのアプローチ
・企業信用調査

・契約締結
-基本契約:お互いのパートナーシップを確認する基本契約。
機密情報の取扱や、営業・技術サポート・品質問題対応における役割分担など、重要な事項を取りきめる。
-個別契約:輸出契約ごとの取引条件を記載。
(主な内容)
・商品 ・数量 ・価格 ・受渡し条件 ・決済条件 ・納期 ・梱包様式
その他取引に関する詳細を規定
≪決済条件≫
リスク(低)⇒TT前払⇒L/C at sight⇒L/Cユーザンス⇒D/A⇒D/P⇒TT後払⇒リスク(高)
・営業事務所設立
・有限会社設立
→設立・許認可取得の流れ、及び必要となる書類を理解する

⑤ビジネス構築のポイント

・パートナー選定(コンサルティング会社、商社、調査会社)
・自社が中心となり外部ソースを活用して、情報を収集すること
・代理店候補が決まったら、個別の調査依頼を出し、先方の対応・実力を確認すること
・社会、文化、商習慣の違いを理解すること。

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